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コラム

ゴルフのシングルって何?初心者向けに意味とすごさを解説します。

シングルとは

シングルとは、ゴルフがめっちゃ上手い人のことです。

通常ゴルフスコアが100を切ったら、それなりに上手い人だと思いますよね。 シングルは、一般的に平均で81以下のスコアで回る人のことです。

それがどれくらい凄いかというと、全部パーで回ったら72ですから、81はプラス9以下。 つまりパーからプラス1桁(9オーバーまで)ということで、問題なければ「パー」、時々ボギーで回る人達のことなんですね。

プラス1桁という意味で、シングルと言われています。

※しかし後述しますが、近年のハンディキャップインデックスの採用で、シングルという言葉は微妙な立ち位置になっています。

ちなみにシングルは和製言葉です。 英語では low handicapper。その名の通り、低いハンディキャップを持つ人という意味です。

シングルプレイヤーの割合は?

JGA公式シングルの割合はわずか0.3%弱

シングルというのはハンディキャップが一桁ということ。

正確な数を調べるため、JGA男子ハンディキャップ所持者を調査しました。

▼アマチュアゴルファーの最高峰 スクラッチプレイヤー(ハンディキャップ0)に関する研究(早稲田大学大学院スポーツ科学研究科 田中耕介氏論文より)
http://www.waseda.jp/sports/supoken/research/2012_2/5012A316.pdf

上記資料によると、下記のようになっています。

  • そもそも公式ハンデ所持者は2015年時点で15万人(ゴルファーの1.9%程度)
  • シングルは公式ハンデ所持者のうち14.4%

つまりJGA公式シングルは全ゴルファーの0.3%弱(1.9%x14.4%)の割合です。

しかし、これは打ちっぱなし場に行くだけのゴルファーも含めた全ゴルファーを対象にしているので、感覚値とずれる人もいるでしょう。

そこで、ゴルフ場をシングルで回る人の割合も調べてみました。

シングルで回る人の割合は4〜5%(PGS調査)

下記のPGS(公益社団法人 日本パブリックゴルフ協会)によるゴルファー全体を調べた資料があります。

上記の資料によると、スコア70台で回る人は全体の1.9%、80台で回る人が16.4%、90台が37.8%です。

グラフにおこすと平均スコアは97.8で、ほぼ正規分布(標準偏差9.5)していると考えられます。

その計算でいくと、ゴルフコースに出る人の4〜5%程度というのがシングルプレイヤーの割合だと推測されます。厳密にはシングルではないですが82も含めると5%を超えるため、本当にスコア1の差で、大きく割合は変わってきます。

なお、これはゴルフ場に行く人だけを対象にした調査です。

したがって、ゴルフ場にいく人の中では、大まかに20人に1人がシングルという感覚でよさそうです。

シングルになる方法は?

これは本サイトCaddyを監修してくれている、小澤先生にお聞きしました。

やはり総じて難しいようです(汗)

ozawa
小澤康祐

物理学から効率的な運動動作を考察し、運動に関する独自理論を構築。トレーナーという立場から、プロゴルファーにも動作や体作りについての指導を行っている。

<メディア出演>
NHK「あさイチ」、フジテレビ「とくダネ」、週刊ゴルフダイジェスト、月刊ゴルフダイジェスト

9オーバーということは、平均してパー半分、ボギー半分というイメージ。つまり問題がなければパーが取れるくらいの技量が必要です。

例えばパーオンして2パット、パーオン出来なくても1アプローチ1パット(俗に言う寄せワン) が半分くらい出来るということで、やっぱり上手いです。

ダブルボギーやトリプルボギーなんかをやっていると遠い道のりになります。

ティーショット、セカンドショットでグリーンの近くまでは確実に行けるくらいのショット力が必要なので、チョロやシャンク、大スライスでOBなどをしている間は厳しいです。

そこで考え方は凄く大切です。 ゴルフがレジャーのうちは残念ながら無理だと思います。

レジャー感覚だと狭いとこでもドライバーを打ってOBや、わざわざバンカーや池に入る距離を打ってしまいます。 もしくは要らないロブショットや無駄なバックスピンをかけるなど…。

それはすごく楽しいのですけど、残念ながらシングルを目指すというならば、こんなことをやっている暇はないです笑

パターが2パット以内というのは絶対ですし、アプローチも3m以内には寄せたいです。 つまり面白くなくても練習場の半分はショートゲームに割かなきゃダメなので、総じて、シングルの道のりは険しいです。

シングル認定で使われる「ハンディキャップ」とは?

先ほどから出ている「ハンディキャップ」という言葉ですが。これはその名の通り、ゴルフを面白くするために「上手い人にはハンデをつけよう」という制度です。

公式ハンデを使う方法と、そのゲーム限りのプライベートハンデを使う方法のニ種類があります。

シングルというのは前者の公式ハンデのことを指しますので、今回はそちらについてご説明します。

※プライベートハンデとは、そのゲーム内限定でハンデをつけるもので、新ペリア方式などが有名です。これはまた別の機会にご説明します。

公式ハンディキャップにも実は3種類ある

シングルというのは「公式ハンディキャップが1桁の人を指す」といいましたが。 実はこの公式ハンディキャップにも3種類あります。

  1. クラブ独自のハンディキャップ
  2. 旧JGA方式のハンディキャップ
  3. NEW J-sys方式のJGAハンディキャップ

クラブ独自のハンディキャップ

各クラブ(ゴルフコース)独自ルールで決めたハンディキャップです。

クラブハウスに名前に張り出されるため、これが昔からあるシングルの人のイメージです。

認定方式はクラブごとに違いますし、いったんついたハンデは下がらないことがほとんどです。

たとえば「神戸代官山カントリークラブでのハンデはシングル」という使い方ですね。 そのコース以外の公式競技では使えないので、プライベートハンデに分類されることもあります。

旧JGA方式のハンディキャップ

JGA方式加盟コースの10枚中ベスト5のスコアカードを提出し、難易度を加味したカタチで公式ハンディキャップが計算されていました。

2013年以前の記録をもとに計算されたハンディキャップなので、既に公式競技では使用できなくなっています。

この時代にハンデを取得した人のことをシングルと呼ぶことも多いです。

NEW J-sys方式のJGAハンディキャップ

2014年から運用されている公式競技でも使用できるハンディキャップで、より正確なシングルです。 J-sysとはスコア管理システムの名前です。 旧来との違いは、コースの難易度の計算がスロープレーティングの採用により、アマチュアにとってより理想的になったということです。

スロープレーティングとは?

スロープレーティングとは、55から155までの整数で表されるコースの難しさの尺度です。 標準値は113で、それより大きい135などは、アマチュアにとって難しいコースということになります。

シングルになる条件とその認定

厳密なシングルという意味では、先ほどお伝えしたようにJGA(日本ゴルフ協会)が正式に認めた、NEW J-sysを使って運用される日本で唯一の公式ハンデを取得しなくてはなりません。

それには以下3つの条件をクリアする必要があります。

  • JGA規定の組織や団体に所属すること
  • JGA認定コースでプレーをすること
  • 最新のスコアカード5枚をJGAに提出すること(2年以内に5枚)

上記を条件に、JGAにより適切なハンデが計算されます。 具体的には、スロープレーティング113(標準難易度)のコースにおけるプレーヤーの潜在技量を示した尺度で、小数第1位までの数値で表示されます。

たとえばハンディキャップインデックスは6.5や7.2などになります。 「あれ、インデックスって何?なぜ少数??」と思いますよね。

ハンディキャップインデックスとは?

なぜハンディキャップを求めるのに、わざわざ「ハンディキャップインデックス」という少数第一位までの値を使うのか。 それは、 コースによって難易度が違うからハンデも違うよね? という考え方から生まれています。

基本的にはコースごとにハンデが違うため、各ゴルフコースには「ハンディキャップ換算表」というのが存在しており、ハンディキャップインデックスを使って、コースハンデを決めることができます。

スコア換算表で実際のハンデが決まる

あなたのハンディキャップインデックスが7.7だったとします。 そして「神戸マスターズゴルフクラブ」において、ハンディキャップ換算表を見るとコースハンディキャップが9だとします。

この9という数字が、あなたのハンディキャップになります。無事一桁なので、シングル認定ですね!

しかし、もちろんハンディキャップが11になってしまうコースもあります。 そうなるとシングルからは外れてしまいます。

「シングル」は微妙な立場に・・・

そうなのです。

公式ハンディキャップインデックスは、コースごとの難易度を意識したより公平なハンデシステムなのですが、コースによってシングルだったりシングルじゃなくなったりします。

最初に「シングル」という言葉自体が微妙になったというのは、そういう理由からでした。

とはいえ、一般的にはハンディキャップインデックスが1桁であれば、まぁかなりうまい人なので、「ほぼシングル」といっても差し支えないといえます。

まとめ

今回はゴルフのシングルについてまとめてみました。 2014年の公式ハンデの改定などもあって、厳密なシングルプレイヤーという定義は難しくなっていると思います。

とはいえ、めっちゃうまい人という意味では「シングル」は有効ですし、やはり「平均70台で回りますよ」というのは一度は言ってみたい言葉ではあります。

最後に、シングルについての豆知識をお伝えしてこの記事を終わりたいと思います。

シングルを取得するのに何年くらいかかる?

これは先ほどの小澤先生の言葉にもあるように難しいですし、人によっても違うでしょう。

一例として、先ほどのPSGの調査によれば、70台で回る人の61%が、ゴルフ歴21年以上となっています。 80台でも21年以上が63.7%ですので、少なくとも数年でとれる人は珍しいのではないでしょうか。

▼PSGゴルフ需要調査 集計分析報告書
http://www.pgs.or.jp/data/CT_20130719130846_d08ea5ef-5770-40a1-b1f2-c754d9dd5361.pdf
※8ページ目にあります。

HDCPって何?

ハンディキャップ(HanDiCaP)の略です。 わかりづらいですね。

スクラッチ競技って何?

「スクラッチ競技」とは「ハンデなし」の競技のことです。ハンデをつけずに正々堂々ということですね。 逆にハンデありの競技を「ハンディ競技」と呼びます。

シングルがあるなら、ダブルやトリプルは?

ありません笑

この記事を書いた人

丸山耕二
丸山耕二

キン消し世代のITコンサルト。クライアントには書籍出版、テレビや雑誌出演をする人も多い。論理的だが説明の仕方が上手く凡人にもわかりやすいため、“人間翻訳こんにゃく”の異名をとる(編集部談)。

柔らすぎる雰囲気ゆえか、時になめ猫もびっくりなほどなめらることもあるらしい。愛犬はダックスフンド。

レジャーゴルファーらしく、ゴルフコースは隔月で回るくらいで、冬は滅多にいかないチキンだが、ゴルフ自体は楽しんでいる。

#楽天家 #包容力 #先見の明

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